初めて英語で論文を書くときに覚えておきたいこと

論文には様々な規定があることを何度か紹介してきましたが、改めて英語で論文を書く際の注意点をまとめてみたいと思います。

そもそも一般的に使われている英語と、学術用に使用されている英語に違いはあるのでしょうか。他にも論文として相応しくない表現方法や規定などについても詳しく紹介していきたいと思います。

学術英語と口語の英語には違いがある!?

最初に、学術用の英語と一般英語には違いがあるのかを見ていきましょう。

今は日本人でも何ヶ国語も話せるという方が増えてきています。英語は世界共通語と言われていますので、会話などを日常的に得意としている方も多いでしょう。では、そういった方達は誰でも英論文を書けるのかというと、それは別の問題になってきます。やはり一般的な英会話など問題はなくとも、学術論文となると違ってくるようです。具体的に何が違うのでしょうか。

まず、英語論文を読んでみて気付く方も多いと思うのですが、論文の中には一人称がほとんど出てこないという特徴があります。一人称というのは、話し手や書き手が自分自身や自分達のことを指す言葉のことです。英文法的に説明すると「I」や「We」が一人称に該当します。英文法の基礎である、主語が一人称とされることが一般的ですが、学術的な見解からだと、主語として一人称を使用することはまずありません。

そして、学術英語でよく使われるのは受動態の文章です。受動態とは、動作を受ける人、もしくは物を主語として作る文章のことを言います。主語が一人称ではなく受動態となる、それが一般と学術の大きな違いではないでしょうか。こうして文章にしてみると、一人称を受動態へ変えるだけなのでさほど難しくない、と感じる方も多いでしょう。ですが、実際にそれらのルールをもとに論文を作成しようと思っても、どんなケースで受動態を使い、その場合に適した主語は何になるのか、必ず迷ってしまうと思います。日常の英会話に慣れてしまっている人ほど、実は難しいのかもしれません。

大きな違いである、主語に一人称を使うか使わないかを念頭に置いておけば、後は学術用の文法に慣れていくより他ありません。

論文にはふさわしくない表現がある

次は学術用の表現には相応しくない言い回しなどを紹介したいと思います。

最初に紹介するのは、接続詞としてよく使われる「and」や「but」という表現です。この二つの単語は日本語しか知らない人でも意味が通じるくらい有名な英単語でしょう。「そして」「しかし」という意味を持ちますが、この二つの単語は、わざわざ付けなくとも前後の文章から内容が理解できてしまうこが学術上では多いことから、敢えて付ける必要のない接続詞とされています。学術的には軽めの意味で捉えられてしまう単語のようです。

次に注意が必要なのは冠詞です。冠詞とは名詞の前に付いている「a」や「the」のことを指します。冠詞は名刺の状態によって変化する特徴がありますが、一般的に使われる英会話の中などではあまりきちんとした縛りがなく使用されていることがほとんどです。冠詞が付いていようがいまいが、会話するには支障がないということでしょう。ですが、学術用として考えた場合は違ってきます。きちんと書面に書くものですし、文法や書式は正確であることが論文の基本です。それぞれの名刺に合った冠詞を記入する必要があります。

また、「何々しなければいけない」という表現に「has to」という使い方をすることがありますが、この「has to」は口語的な表現で使われる英単語です。学術的表現として相応しいのは「must」になりますので「has to」という表現は避けるようにしましょう。他にも、接続詞としてよく使われる「so」も学術的表現としては相応しくありません。「so」はとても砕けたフランクな言い回しをする際に使われる単語です。正式な書面である学術上では好ましくないので、どうしても同じ意味合いの単語が使いたければ「therefore」などがいいでしょう。

句読点やピリオドなどにも細かい決まりがある

論文の特徴として、長すぎる文章も好ましくないことはこれまで何度か説明してきました。英語論文についても同じことが言えます。それでなくとも、学術的な英文法は複雑になりがちですから、どこで切って読めばいいか迷うくらいの長い文章は印象としてはあまり良くないでしょう。ポイントを絞って分かりやすく、なるべく簡潔に書くことがポイントです。特に、主語の部分が長い論文は避けられる傾向にあるようです。主語だけの長い説明の後に動詞がひとつしかないとか、主語と述語のバランスも査読ではよくチェックされる箇所のようです。あまりひとつの文章を長くしない、ということを意識するとともに、主語と述語の長さのバランスも確認するようにしてください。

また、文章の区切りとなるピリオドやコンマ、セミコロンなどにも注意する必要があります。日本語で言う句読点のような役割を持っていますが、やはり英語でも配置場所に決まりがあります。文章にするのですから、特に目を引く部分と言ってもいいでしょう。まず、是非とも避けたいのが無駄な空白を入れてしまうことです。コンマやピリオドと、直前の単語との間には空白を入れてはいけないというルールがあります。英文は通常、単語と単語の間に空白を入れるため、ついクセで入れていがちですが、コンマやピリオドを入れる際は空白は不要です。日本語の句読点と同じ役割を持ちますから、不自然な箇所にあったり数がおおすぎたり、逆に少なすぎてもおかしいでしょう。あまり難しく考えすぎずに、普通の英会話をイメージしながら区切るような感覚で置いてみて、チェックの段階で不自然であれば書き変えてみたり、減らしてみたりという方法もひとつの手段です。

まとめ

日常の英会話が得意でも、学術用の英語としてはあまり通用しないことがお分かりいただけたと思います。ですが、英語の基礎ができていればすぐに慣れることは間違いありません。普段使っている主語が変わってきたり、接続詞や冠詞の使い方、句読点の使い方まで指定されるので面倒に感じるかもしれませんが、普段の会話を丁寧にしてみてことから始めれば、意外とすんなり書けてしまうかもしれません。

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