英語の医学論文の特徴とは?良い書き方とは?

公開日:2017.12.30
最終更新日:2020.08.31

日々の研究成果を発表する際によく用いられるのは論文です。あなたが書いた医学論文をより多くの人に読んでもらうためには、日本語ではなくやはり英語で書く必要があるでしょう。いくら優秀な研究であっても、外国の医学雑誌に掲載する場合などは、英語で書かなくては意味がありません。しかし、一体どうすればと頭を抱えている方も多い野では?こちらでは、英語の論文作成についてご紹介します。構成や内容にお悩みの方は、ぜひ読んでみてください。

 

医学論文って何?

まずはじめに、その種類について見ていきましょう。医学はご存知の通り、基礎、臨床、社会の3つに大別されます。そして、その3つがさらに、様々な分野に分類されています。例を挙げると、基礎医学は解剖学、生理学、生化学、薬理学、病理学、細菌学など、臨床医学は内科、外科、小児科、産婦人科など、社会医学は生理学、心理学、社会学などに分かれます。それらの研究の結果を述べたものが医学論文と呼ばれるものです。これは主に文献を検証することによって、これまでの自身の研究を考察し、独自の結論を出す「原著」と呼ばれるものがメインです。

通常、医学論文と言えば、この原著を指す場合が多いようです。そして、原著は基礎研究と臨床研究に分けられます。基礎研究とは培養した細胞や実験動物などを使って主に研究室内部で行われる研究、臨床研究とは患者を対象に行われる研究のことです。例えば、新薬を患者に投与し、その効能や安全性などを調べる研究のことです。また、原著以外には新しい治療法などを記した「症例報告」、これまでの原著や書物などから集めた知識をまとめた「総説」、新しい発見などを医学雑誌などに掲載する「短報」、雑誌に掲載された論文に対する反論や、補足的なデータを述べる「手紙」なども論文に含まれます。また、ご存知の通り「論文」とは研究結果を筋道立てて論じた文章のことです。

総じて言えば、ある特定の分野における研究を、様々なデータを用いて論理的に考察、独自の結論を示したものが医学論文であると言えるでしょう。また、これらの考察、結論を全て英語で述べなくてはなりませんから、専門知識以外にも、相当な英語の語彙力、表現力も求められることとなります。

 

医学論文の構成で注意すべき点とは

次に、構成で注意するべき点について見ていきましょう。医学の論文には一定のフォーマットがあり、全部で5つの部分に分けられます。まず最初は表題部分です。表題は、読み手の目を引くかどうかによって、読んでもらえるか否かが決定されるとても重要な要素の一つです。新聞の見出しと同じだとお考えいただいてもよいでしょう。見出し同様、簡潔かつ的確な言葉で、内容を表現する必要があります。こちらには、著者と所属、キーワードなども記載しなくてはなりません。

次に要約部分ですが、こちらも重要な要素です。最も強調したいこと、例えば新しい発見や考察などがコンパクトにまとめられていなくてはなりません。次に序文は、その分野に詳しくない人にもわかるような平易な表現で書かなくてはなりません。仮説などもここで述べることとされています。そして次に記さなくてはいけないのは、対象や方法など、研究の考察部分です。つまり、研究対象は何か、どのような器具や測定法を持ちたのか、どのような研究を行ったのかなどを正しく記載する必要があります。もし間違った記載があった場合は、内容の信ぴょう性が疑われかねませんから、細心の注意を払わなくてはいけません。

そして最後に結論部分です。ここでは、研究によって得たデータなどが記載されます。写真や表なども必要なことが多いでしょう。当然、表も英語で作らなくてはなりません。このように、決まったフォーマットがあり、それら全てに正確性が求められます。作成には、人の命を預かる責任ある学問ならではの緊張感が必要だと言えるでしょう。また、手に取ってもらえるようにするためには、導入部においてもインパクトのある表現を用いるなどの、表現力も求められます。

 

医学論文で困ったことがあれば、業者に相談しよう

このように考えてくると、作成にはかなりの労力を必要です。専門性もさることながら、高度な英語力、構成力が求められるからです。初めての方はもちろんのこと、書き慣れている方も、「この表現で合っているのだろうか」と不安に感じられることも多いのではないでしょうか。当然その都度内容は違いますから、表現一つとっても悩んでしまうことが多くあります。推敲を重ねても、答えが見つからない場合もあるでしょうし、これが最良の英文だと、なかなか自信を持てないこともあります。そのような時は、ぜひ業者に相談することをおすすめします。

ネットには、医学論文を専門に受け付けている業者がたくさん掲載されています。校正してくれるのはもちろんのこと、英語に翻訳した後にネイティブスピーカーが内容をチェックしてくれるサービスもあります。ネイティブスピーカーといっても、専門分野に精通した人でなくては本当に的確に訳してくれるのか不安になってしまいますので、どのような人が担当しているのかを、ホームページでチェックすることをおすすめします。もし翻訳者、あるいは校正者のプロフィールが載っていない場合は、メールなどで質問してみると良いでしょう。料金を無料で見積もりをしてくれる業者もありますので、いくらかかるのか不安という方にもおすすめです。いくつかの業者に見積もりを依頼して、比較検討しても良いでしょう。

同じ業者の中でも、料金はサービス内容によって大きく違いますので、どこまで手を入れてほしいのかをあらかじめ明確にしておく必要があります。品質については、業者の中には、無料トライアルを設けているところもありますので、一度試してみても良いですね。

 

まとめ

英語の医学論文は研究者にとっては必須のものですし、特に雑誌に掲載される場合は納期が決まっているため、焦ってしまいがちです。自分の英語論文に自信がないという方だけでなく、自身はあるけれど、構成がこれでよいのか不安だ、あるいはもっと良い英語表現を教えてほしいという方も、業者にお願いしてみてはいかがでしょうか。あなたが書いたものを、多くの方が手に取られることを祈念しております。

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