英文校正のアフターサービスにはどんなものがある?業者5社の比較!

公開日:2022.09.14

英語論文の英文校正を業者に依頼して納品された後に修正箇所の再校正が必要だったり、英語論文投稿後に査読コメントに対応した修正の校正が必要になったりすることは多いものです。そんな時、アフターサービスが充実している英文校正会社を利用すると便利です。アフターサービスにはどのようなものがあるのでしょうか。本記事では英文校正会社5社について、アフターサービスの内容、料金、サービスを受けられる期間や回数を比較します。

英文校正のアフターサービスの内容

英文校正業者のアフターサービスは主に、「再校正」、「質問応答」、「回答レターのチェック」などがあります。

「再校正」は、校正箇所を修正した後の校正、筆者の意図と違う修正が入った場合の校正、校正箇所以外の修正部分の校正などがあります。
また、「なぜそのように校正されるのか」、「こういう修正方法でも問題ないか」といった依頼者からの質問に対して、校正を担当した者または別の校正者からの回答を受けられるアフターサービスもあります。

さらに、投稿後の「回答レターのチェック」をアフターサービスとして提供している業者もあります。
英語論文投稿後、査読者のコメントに基づいて論文を修正し、回答レターを作成しますが、査読者のコメントに対応して論文の修正が適切になされているか、回答レターが適切かつ簡潔に書かれているかをチェックしてくれるサービスです。

英文校正会社5社のアフターサービスを徹底比較!

以下では英文校正業者5社について、英文校正のアフターサービスの内容を徹底比較します。
アフターサービスは無料で受けられるものと有料に受けられるものがあり、また、同じ会社でも英文校正サービスの種類によりアフターサービスの料金や内容が異なる場合もあります。

アフターサービスを受ける回数(1回~期間内無制限など)や期間(1カ月~1年間など)に上限があったり、「投稿前の原稿に限る」という条件があったりと、同じ英文校正会社でも英文校正サービスの種類によってはアフターサービスを受けられない場合があるので注意が必要です。

Edanz(エダンズ)のアフターフォロー

Edanzは科学分野の英文校正を1995年から行っている会社で、300名以上いるネイティブ校正者は専門家で学位を持ち、かつ出版・査読経験が豊富です。
ネイティブの専門家エディターが校正する「エキスパート英文校正」の価格と納期、英文校正内容は下表のとおりです。
なお最低料金は6,325円(税込)です。

  料金(税込) 納期 英文校正内容
エキスパート英文校正 通常納期の場合16.5円/単語

会員※1なら15.4円/単語~

2営業日※2 –    文法、数量の表記

–    読みやすさの向上

–    科学的表現の適切性

–    研究の新規・有用性の明確化

–    ジャーナル投稿規定チェック

–    校正証明書

※1 年会費3,300円(税込)
※2 5,000単語以下の場合。5,000単語ごとに1営業日追加

<無料アフターサービス>
Edanzは1回目の校正原稿が返却された後、投稿前でかつ60日以内であれば2回目の校正を無料でしてくれます。
60日を超えての2回目の校正依頼、2回目以降の校正の依頼は追加料金が必要です。

<有料アフターサービス>
有料のアフターサービスには「再校正」と「回答レター内容チェック」があります。
Edanzで投稿前に校正してもらった原稿について、投稿後に校正してもらう場合は「再校正」になり、再校正料金は12.1円/単語(会員価格11円/単語、納期2営業日)です(最低料金:6,325円)。「再校正」の場合も2回目の校正は無料です。

「再校正」サービスは、同じジャーナルに再投稿する予定の原稿も、リジェクトされ別のジャーナルに投稿する予定の原稿も受けつけてもらえるのが特徴です。
なお、修正が部分的なものであっても、論文の一貫性を保つため論文全体について再校正を行うことが望ましく、部分的な再校正の場合は新規英文校正料金が適用されます。

英語論文投稿後、回答レターの内容と修正内容をチェックし、査読コメントへ適切に対応できるようにする「回答レター内容チェック」サービスは、5.5円/単語(納期2営業日)です(最低料金:6,325円)。
「回答レターの内容チェック」の具体的なサービス内容は以下のとおりです。

– 回答レターの内容と論文の修正内容が一致しているか確認
– 査読者の各コメントに、論文と回答レターの両方が適切に対応しているか確認
– 回答内容が分かりやすく簡潔であるか確認
– 回答が不十分である場合、追加すべき内容を提示

Editage(エディテージ)のアフターフォロー

Editageは、カクタス・コミュニケーションズ(株)が2002年に設立した英文校正や論文翻訳を行う会社で、1300もの幅広い専門分野に対応できる点が強みです。
世界中で42万人以上が利用し、国内大学600校で使用され、200万件以上の取り扱い論文の実績があります。

Editageの英文校正サービスには、言語面の校正のみをする「スタンダード校正」、論文構成の修正も行う「プレミアム英文校正」、投稿予定のジャーナルへの最適化も含む「トップジャーナル校正」の3種類があります。

  料金(税抜)※1 納期※2 英文校正内容
スタンダード英文校正 最低料金4.5円/単語
※1,500単語まで
※3営業日の場合
当日納品~9営業日

※当日納品は4000単語まで

–    英語上達アドバイス

–    フォーマット調整

–    英文校正証明書

–    校正者への質問サービス

–    10%までの単語数削減サービス

プレミアム英文校正 最低料金11円/単語
※4,000単語まで
※4営業日の場合
当日納品~

※当日納品は4000単語まで

スタンダード英文校正の内容に加え、

–    カバーレター作成

–    20%までの単語数削減サービス

–    論文の構成や論理展開まで踏み込んだ校正
    (365日間回数無制限)

トップジャーナル英文校正 最低料金24円/単語 4000単語以下:6営業日

4001単語以上:600単語毎+1営業日

※ノーマルスピードプランの場合

プレミアム英文校正の内容に加え、

–    365日間回数無制限剽窃チェック

–    365日間回数無制限査読コメント対策

–    365日間回数無制限フォーマット調整

–    剽窃チェック

–    投稿先ジャーナルへの最適化

–    改善ポイントが書かれた特別レポート

※1 原稿サイズと納期により料金が異なる

※2 原稿サイズと料金により異なる

<無料アフターサービス>
「プレミアム英文校正」と「トップジャーナル英文校正」には、1年間回数無制限で再校正してくれる無料サービスが付いています。
以前は単語数が一定数を超える場合は追加料金が必要でしたが、日本でのサービス提供においては修正量の制限無しで再校正してくれることになりました。
現在のところ、この無制限再校正サービスは2022年3月までとのことです。

<有料アフターサービス>
「スタンダード英文校正」の再校正は、通常の校正料金の60%割引価格(加筆が元原稿から20%以内の場合)で提供しています。
なお、「スタンダード英文校正」を最初に注文する際(2営業日以上納品プラン)に追加料金2円/単語支払うと、校正納品日から1年以内は1回無料で再校正が受けられます(加筆が元原稿から20%以内でフォーマット調整が生じない場合)。

FORTE(フォルテ)のアフターフォロー

FORTEは1987年に設立された翻訳や英文校正を行う会社で、欧米ネイティブがレベルの高い校正を行ってくれます。
ISO9001認証を受けておりサービスの品質管理を厳格に行っているのが特徴です。
また、日本人コーディネーターが依頼から納品までの間、丁寧にサポートしてくれることも、顧客の高い満足度につながっています。

FORTEの英文校正サービスには、文法・スペルのみの修正を受けられる「英文校正ライト」、同社の基本英文校正サービスである「英文校正」、1年間の再校正サービス付きの「英文校正365」の3種類があります。

  料金(税込) 納期 英文校正内容
英文校正ライト 8.8円/単語

(250単語以下は一律2200円)

 

2営業日 – 文法・スペルのチェックのみ
英文校正 13.75円/単語

(600単語以下は一律8250円)

5営業日

(600単語以下は3営業日)

–    図の校正:2,750円/10個まで

–    表の校正:2,750円/10個まで

–    投稿後の再校正5.5円/単語

–    校正レベルを3つから選択可能

–    スカイプなどによる対面指導サービス

英文校正365 19.25円/単語

(600単語以下は一律11550円)

5営業日

(600単語以下は3営業日)

–    1年間再校正無料

–    図の校正:3,850円/10個まで

–    表の校正:3,850円/10個まで

–    その他は「英文校正」プラント同じ

<無料アフターサービス>
「英文校正ライト」は投稿前に限り再校正を1回無料で受けられます。
「英文校正」は、投稿前に限り再校正を1回無料で受けられ(変更箇所が200ワードを超える場合、追加料金が発生する場合あり)、校正者の修正についての質問も可能。
また、投稿後に査読者から英語面で批判を受けた場合、FORTEに連絡すれば問題を確認の上レポートを送ってくれます。

「英文校正365」は1年間無料で回数無制限で再校正が受けられます。
ただし、原稿の20%超の加筆修正がある場合は19.25円/単語の料金が発生しますので注意が必要です。

<有料アフターサービス>
「英文校正」サービスを受けた論文の投稿後の再校正は「リバイズ原稿」として60%引きの割引料金(5.5円/単語)で受けられます。
基本的に、前回と同じ校正者が担当です。
なお、「英文校正ライト」は「リバイズ原稿」サービスの対象外となるので注意しましょう。
「英文校正365」は追加料金16,500円の「査読対応付き」を選ぶと、回答レターの校正と査読コメントのチェックを何度でも受けられます。

ThinkSCIENCEのアフターフォロー

ThinkScienceは、英国出身の翻訳・校正者が日本で2006年に設立した論文出版サポート会社です。
主に、翻訳、校正、ライティングを請け負っています。科学系の各分野の学位を持ち、論文出版経験者も多い英語のネイティブ校正者が担当します。

ThinkScienceには、文法チェックを行う「プルーフリーディング」、「包括的な校正」、解説も受けられる「EditingPlus」の3種類のサービスがあります。

  料金 納期 英文校正内容
プルーフ

リーディング

8円/単語 4営業日~ – 文法・スペル・句読点のチェック
包括的な校正 12.5円/単語 4営業日~ –    文法・スペル・句読点のチェック

–    簡潔な文にする

–    論理的な流れに整える

EditingPLUS 12.5円/単語 4営業日~ 「包括的な校正」に加え、

–    校正箇所の一部について解説

–    依頼者の質問へ校正者による回答

※ いずれのサービスも、8,000単語以上の原稿は「ボリューム割引」を受けられます。
※ 「EditingPLUS」は、追加料金10,000円でミニレポートを、追加料金50,000円でフルレポートを受けられます。
※ 初回は10%割引

<無料アフターサービス>
「プルーフリーディング」と「包括的な校正」は、校正後の原稿に対する質問などがある場合、投稿前に限り無料で再校正を受けられます。
「EditingPLUS」では納品後に再校正を依頼したい時、自身のライティングや投稿プロセス等様々なことを校正者に質問可能です。

<有料アフターサービス>
「EditingPlus」は、追加料金を支払うことで「ミニレポート」または「フルレポート」のサービスを受けられます。
「ミニレポート」は、追加料金10,000円で校正箇所5か所の解説をネイティブ校正者から受けられ、5個まで質問をすることができます。
「フルレポート」では、追加料金50,000円で校正箇所10か所の解説をネイティブ校正者から受けられ、10個まで質問をすることができます。

エスシーアイランゲージのアフターフォロー

エスシーアイランゲージは、2007年に研究学園都市つくばに設立された翻訳・通訳・校正など「ことば」に関する事業全般を行う会社です。専門分野の知識を持ったネイティブ校正者が校正を担当します。

エスシーアイランゲージの英文校正サービスには、文法・スペルの修正のみを行う「プルーフリーディング」、表現の改善や投稿先規定のチェック、ワード数削減を含む「英文校閲」サービス、「英文校閲」のサービス内容に加えて再校閲も含まれる「英文校閲+再校閲」サービスがあります。

  料金(税別) 納期 英文校正内容
プルーフ

リーディング

7円/単語

(最低料金4,500円)

1営業日~ – 文法・スペルの修正
英文校閲 12円/単語

(最低料金4,500円)

2営業日~ –    文法・スペルの修正

–    より適した表現に修正

–    投稿先の規定に合わせて修正またはコメント

–    ワード数削減(10%程度まで)

英文校閲+再校閲 20円/単語

(最低料金8,500円)

2営業日~ –    文法・スペルの修正

–    より適した表現に修正

–    投稿先の規定に合わせて修正またはコメント

ワード数削減(10%程度まで)

–     投稿先の変更による修正1回無料

※ 単語数によって異なる

<無料アフターサービス>
「英文校閲」サービスと「英文校閲+再校閲」のアフターサービスには、校正が本来の意図と異なってしまった場合の無償修正(納品後1カ月以内)が含まれます。
「英文校閲+再校閲」のアフターサービスには、論文全体の修正に対応した再校正1回分も含まれます。

<有料アフターサービス>
「英文校閲+再校閲」サービスの場合、再校正する原稿が元原稿より20%以上増えた場合、20%を超えた分に対して、10円/単語となります。
「英文校閲」サービスですと、納品より1年以内ならば、以下の割引料金にて再校正を受けられます。

・投稿先に変更がなく原稿修正が全体の50%以下の場合、割引料金(40%OFF)が適用される
・投稿先が変更され原稿修正が全体の50%以下の場合、割引料金(30%OFF)が適用される

まとめ

英語論文の英文校正は1度で完結するものではなく、校正してもらった後も論文を見直して論文の完成度を高めていくものです。
その際、プロの英文校正業者のアフターサービスは心強い味方になります。
特に、英語論文の執筆にあまり慣れていない方は、再校正だけでなく修正内容についての質問も受け付けてもらえ、回答レターのチェックもしてもらえるなどアフターサービスがあるとより安心です。
英文校正会社を選ぶ際は、どのようなアフターサービスがあるか確認してから決めるようにしましょう。

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