英文校正会社の「ネイティブチェック」とは

公開日:2019.06.12

翻訳・校正専門の老舗会社からスピード対応が自慢の会社など、少し検索をすれば無数の会社がヒットすることでしょう。ビジネス関係、IT、工業、貿易、学術論文などの専門分野に特化したところ、多言語対応しているところなど、会社の特色も様々です。ただいずれの場合にも、ネイティブチェックががどの程度っしっかりしている会社なのかをひとつの選択の基準とすることをおすすめします。ネイティブチェックの重要性について知っておいていただければと思います。

翻訳サービスとの違い

まず、ネイティブチェックとは何か解説しておきたいと思います。ちなみに「ネイティブチェック」は和製英語なので、一般のネイティブスピーカーには通じません。ネイティブチェックについては、翻訳サービスとどのような違いがあるのか、英文校正とはまた違ったものなのか、といったことがよくある疑問点のようなので、これを中心に説明していきましょう。

そもそも「ネイティブチェック」とは、翻訳結果をネイティブスピーカーによってチェックする作業のことです。翻訳された文章が、その言語を母国語とする人にとって誤りや違和感のない文章にするためにチェックを行うのが目的です。最近はAIの性能も高まってきているので、グーグル翻訳や、簡易的な翻訳サイトを利用してもある程度翻訳を行うことは可能です。しかし、それはやはりまだ十分とは言えません。

ネイティブチェッカーは、翻訳された文章内に、現在では使われていない表現や一般的ではない表現が使われていないか、専門分野における特別な意味がきちんと翻訳できているかどうかなどを細かくチェックします。翻訳サービスとは、依頼された原文を翻訳するのが主です。一方ネイティブチェックは、翻訳者がすでに翻訳済みの文章をチェックするという点で大きく異なります。つまりネイティブチェックとは、校正サービスの一部として機能していると言えます。

英文校正におけるネイティブチェックの役割は、いかに自然でネイティブに通用する文章に仕上げるかという点にあります。一般的な校正作業においても、誤字脱字のチェックだけでなく、意味の通る文章、より自然な文章へと仕上げていくのが目的としてあります。しかし、はやり対象言語を母国語とするネイティブによるチェックは欠かせません。特にビジネスに関わる文章の場合には、担当者や所属する企業の信用度に関わってくるからです。ニュアンスの違いが大きな誤解を生むこともありますし、稚拙なビジネス文書では、ビジネスチャンスを逃してしまう事にもなりかねません。

ネイティブチェックの重要性

言語というのは非常に難しいものです。1つの単語でも複数の意味を持つものがあります。誤使用されていても、文章としては自然な仕上がりとなっていまうこともあります。たとえそれが母国語であっても、適切な表現ができるとは限りません。だからこそ、プロのネイティブチェッカーに依頼するのです。

特にビジネス文書や論文翻訳において重要性があります。契約書等にミスがあっては困るといった事例は、分かりやすいかもしれません。契約など重要な事項に関わること以外にも、Webサイトの翻訳が不適切だと不利益を被ります。サイト内の文章が稚拙だったり、ネイティブな表現とは言えない内容だったりすると、会社の信頼度に影響を及ぼします。たとえばネット販売の会社で不自然な表現や間違った表現があると、不信感につながることがあります。なかなか購買につながらないのではないでしょうか。

さらに論文翻訳などのより専門性の高い文章については、やはりネイティブチェックが欠かせません。ネイティブチェックを含めた英文校正作業がいかに丁寧かを基準として依頼する会社を選択すべきでしょう。いくらネイティブだからと言っても、その分野に通じている者でなければ難しいこともあります。IT分野に詳しくない日本人が、「AIの仕組みとアルゴリズム」、「AI・機械学習・ディープラーニングの違い」といった日本語の論文を読んでも理解するのが難しいですよね。校正作業において内容をすべて理解する必要はありませんが、内容が全く頭に入ってこない状態では、校正作業をスムーズに進めることが難しくなります。

よりナチュラルな文章に仕上げるうえでネイティブチェックが欠かせない以上、いかに校正作業がしっかりとした会社なのか、専門性の高いネイティブチェッカーがいるのかどうかについては英文校正を依頼する前に確認しておきたいところです。

ネイティブチェックの注意点

ネイティブチェックを依頼する際の注意点もいくつかあるので、ここで解説しておきます。今回は3つに絞って詳しく説明していきます。まず1つ目は、翻訳に関してです。翻訳からすべて依頼する場合は別として、翻訳者が翻訳したものを依頼する場合、ある程度きちんと仕上がっていることが依頼時の条件となっている会社が少なくないことも知っておいてください。より母国語に近い自然な文章に仕上げるのがネイティブチェックの役割であって、質の高い文章になるかどうかは、そもそもの翻訳によるものだということを理解しておきましょう。ついでに翻訳もしてもらえたらと安易な考えを持つ依頼者もいるようなので、その点はきちんと線引きをしておいてください。

2つ目は、依頼時に文章の仕上がりのイメージを伝えておくことです。なぜなら、文章にはどうしても個人の好みが現れるためです。たとえ2つの文章がどちらも誤りなく自然な流れであっても、表現方法が異なるケースがあります。英語でも日本語でも、どんなに能力のある翻訳者・校正者やネイティブチェッカーであっても、「好み」が出てくるものです。そのため、依頼時には仕上がりのイメージ、文章表現の指定があれば明確にしいておくべきなのです。納品までの流れをスムーズにするためにも、十分に要望を伝えておきましょう。

最後に3つ目として、ネイティブチェックの依頼先を選択する際の注意点を取り上げます。自分が依頼する分野に特化したチェッカーがいること、希望する文章のレベルや仕上がりに対応できるかといった点です。翻訳や校正の業界は価格競争が激しくなっており、気軽に利用したいという利用者にとっては有難い時代です。しかし、より専門的で公的な文章を依頼する際には、慎重に検討する必要が出てきます。経歴や実績のあるチェッカーがいるか、どれほど校正作業に関わるのか、専用の校正者やチェッカーは何人が介在するのか、修正の履歴をこちらが把握できるのかなどを、細かく確認しておくことをおすすめします。

まとめ

英文校正を依頼する際には、ネイティブチェックがいかにきちんと機能しているかどうかを確認しておくべきです。どれほど有能で経験のあるプロの翻訳者であっても、修正がまったくないということはほぼありません。

質の高い文章になるかどうかは、原文を翻訳する工程が重要にはなってきますが、それをさらに良いものに、より自然でネイティブに通用するような文章に仕上げるにはネイティブチェッカーによるチェックの工程が欠かせません。依頼する側として気をつけたいこと、会社を選択する際に注意したいことなどを理解したうえで比較検討してみてください。

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