英文校正を依頼するべき?サービスの選び方やおすすめツールを紹介

公開日:2022.09.14

「海外のジャーナルに論文を提出したいけど、英語力に自信がない」「英語で論文を書いたものの、添削を頼める人が周りにいない」など、英語論文に関してお悩みの方は多いのではないでしょうか?

英語で論文を完成させるには専門用語や構成作りなど、アカデミックに特化した知識が必要です。

今回の記事では、英文校正ツールや校閲サービスを利用、もしくは依頼するべきかについて紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。 

英文校正ツールや校閲サービスを利用・依頼するべき?

ここでは、英文校正ツールや校閲サービスを利用するメリットを紹介します。

メリット1:完成度の高い英文を目指せる

まず、英文校正ツールや校閲サービスを利用するメリットとして、完成度の高い英文を目指せることが挙げられます。

専門的なツール、もしくはプロの校閲担当者に自分の書いた英語論文を確認してもらうことで、自然な文章を目指すことができます。

もし、このようなツール・サービスを利用せずに論文を提出し、英語が不自然であると判断されてしまうと、せっかく内容の良い論文であっても評価が下がってしまうか、もしくは投稿したいジャーナルに受理してもらえない可能性が出てきます。

論文自体の評価、及び論文の質を下げないためにも、専門的な視点から確認をしてもらい、論文のクオリティを上げることが大切です。

メリット2:無料で使えるものもある

校閲サービスに依頼する場合は、利用料金を支払うことがほとんどですが、英文校正ツールの中には無料で利用できるものも多数存在します。

無料で利用できるので、学生であってもコストをかけずに英文をチェックできるのです。

ただし、無料で利用できるツールの中には、機能が制限されているものもあるので、ツールを選ぶ際はしっかりとニーズにあった機能を利用できるか、確認することが重要です。

メリット3:専門的な校正・アドバイスを受けられる

特に校閲サービスを利用することで、専門的な校正やアドバイスを受けられる点もメリットです。
研究論文に特化した校正・校閲サービスは多く存在し、アカデミックな文章ならではの言い回しやフレーズなどに修正してもらえます。

そのほか、投稿ジャーナルによって論文のフォーマットが決まっており、校正依頼をした論文がそのフォーマット基準にあっているかチェックしてくれるサービスもあります。

例えば、英語話者の友人に校正を依頼する場合、自然な文章を目指すことができるかもしれませんが、アカデミック分野での論文執筆経験がないと、専門的な校正をすることができません。

しかし、研究論文に特化したサービスを使用すれば、研究論文ということを踏まえた上で、ジャーナルに合わせた自然な英語を目指すことができます。

以下のページでは、研究者におすすめしたい英文校正サービスを30選で紹介しています。
興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください。

【2021年版】30社の英文校正サイトを徹底比較~研究者のための英文校正サイト~

英文校正ツールや校閲サービスの選び方とは

ここでは、英文校正ツールや校閲サービスの選び方を紹介します。

コスト

英文校正ツールや校閲サービスを選ぶ際は、コストをしっかりと確認するようにしましょう。

英文校正ツール

先述した通り、英文校正ツールの中には、無料で利用できるものも多く存在します。

しかし、無料で利用できるサービスには、機能が制限されていたり、希望通りに英文を校正出来なかったりすることもあるので、機能や質と価格のバランスを見て、使用するツールを決定することが大切です

英文校正・校閲サービス

英文校正・校閲サービスを利用する場合は、ファイルの枚数なのか、文字数なのか、価格の基準が業者によって異なります。

複数の業者のサービス内容と価格をしっかりと比較して、自分にあったサービスを選ぶようにしましょう。

また、修正などに対して料金がかかるのか、ある一定の期間中は無料なのか、といった条件などもしっかり確認しておきましょう。

専門性

英文校正ツールや校閲サービスを選ぶ場合、専門性は重要な選定ポイントです。
グローバル化が加速する現在は、数多くの英文校正ツールなど、英語関連のサービスが展開されています。

英文校正ツール

英文校正ツールの中には、ビジネス向けのものであったり、日常会話向けのものだったり、研究論文向けに展開されていないものも少なくありません。

論文を校正するにあたって、どのくらいのレベルまで校正できるのかしっかり確認しておきましょう。

英文校正・校閲サービス

研究論文を校正してもらいたい方は、自分の論文分野に特化した校閲者がいるサービスを選定する必要があります。

サービスのホームページを確認すると、これまでの実績や、サービスの特徴、そのほか校閲者の情報などを確認できますので、事前に目を通すようにしましょう。

英文校正ツールや校閲サービスに依頼する際の注意点

ここでは、英文校正ツールや校閲サービスに依頼する際の注意点を紹介します。

英文校正ツールを使用する際の注意点とポイント

英文校正ツールに依頼する際は以下のポイントに気をつけましょう。
・機能性
・セキュリティ
それぞれのポイントについて以下で説明します。

機能性

現在インターネットでは多くの英文校正ツールが公開されていますが、それぞれのツールによって機能性は大きく異なります。

自分のニーズを明確にして、そのニーズをカバーするような機能を利用できるかを確認することが大切です。

例えば、オフィスツールのWordなどを普段使用している方は、ファイルをそのまま読み込める機能があると便利でしょう。

また、英語学習目的で英文校正ツールを使用している方は、辞書機能やメモ機能があると便利です。
このように、英文校正ツールを利用する目的を明確にして、必要な機能を洗い出しましょう。

セキュリティ

重要な内容のファイルなどを校正する際、インターネットにファイルをアップロードすることに抵抗を覚える人も少なくありません。

セキュリティ対策が脆弱であるツールの場合、ウイルスによる攻撃や悪意のあるユーザーによる被害を受ける可能性があります。

そのため、英文校正ツールにどのようなセキュリティ機能が搭載されているか確認することが大切です。
プライバシーマークや監視体制、アップデート頻度などをポイントにしてください。

校閲サービスを利用する際のポイントと注意点

校閲サービスに依頼する際は以下のポイントに気をつけましょう。
・納期
・実績
それぞれのポイントについて以下で説明します。

納期

校閲サービスを利用する場合、どれくらいの納期で原稿が返ってくるか確認することが大切です。

納期までに時間がない状態で、納期を確認せずに依頼してしまい、後悔した経験がある人も見受けられます。

特に、「営業日」3日以内と記載があったのにも関わらず、土日・祝日を考慮しないで認識していたという場合も。
このようなミスを起こさないためにも、納期はホームページ等でしっかりと確認しましょう。

また、サービスによっては追加料金を支払うことで納期を早めることができます。
時間がない場合は、このようなサービスを利用するようにしましょう。

実績

ホームページに掲載されている実績などを確認するとよいでしょう。
文章の仕上がりを確認しておくことで、事前に完成度を把握できます。

ただし、ホームページに掲載されている情報はいい点に偏って書かれていることがあるので、口コミサイトなども参考にするとよいでしょう。

もちろん、どの情報が正しいか判断する必要はありますが、評判がよいサービスを見つけるためにも、リサーチを徹底することをおすすめします。

おすすめの英文校正ツール

ここでは、おすすめの英文校正ツールを紹介します。

GINGER(ジンジャー)


Ginger(ジンジャー)は、世界的に利用されている英文校正や翻訳をワンクリックで実行する英文チェックサイトです。

1.5兆もの英語フレーズを独自に解析し、そのデータに基づいて英文をより自然で正しい英語に最適化するツールです。

Gingerには以下の機能が搭載されています。
・Write (文法・スペルチェッカー)
・Translate (翻訳)
・Define (辞書)
・Synonym(類語検索)
・Favorites(お気に入り)
・Personal Trainer(復習)
・Phrase of the day(今日の英語)
・Personal Dictionary(マイ辞書)>
GingerはiPhone(アイフォーン)やiPad(アイパッド)、Android(アンドロイド)など、あらゆる端末に対応しています。
ツールの使用方法についても、公式ページで詳しく紹介されていますので、詳細はそちらで確認してみてください。

GRAMMARLY(グラマリー)


Grammarly(グラマリー)は、文法やつづりだけでなく、文章の雰囲気や文体までを総合的にチェックしてくれる英文チェックサイトです。

2009年に設立したアメリカの多国籍テクノロジー企業が開発・運営を行っています。

スペルチェックや文法チェック、発音などの機能は無料でも利用可能です。
文体や言葉の選択、流暢さ、追加提案などの機能を利用したい方は、有料プランにアップグレードできますが、無料でダウンロードできるので、まずは使用感を試してみるとよいでしょう。

The New York Times(ニューヨーク・タイムズ)やThe Wall Street Journal(ウォール・ストリート・ジャーナル)、USA TODAY(USAトゥデイ)など、数々のメディアに掲載されています。

また、3000万のユーザーがアプリを利用していることから、信頼度が高いサービスといえるでしょう。

PROWRITINGAID(パワーライティングエイド)


ProWritingAid(パワーライティングエイド)は、イギリス・ロンドンに拠点を構えるソフトウェア企業、Orpheus Technology(オルフェウス・テクノロジー)が手掛ける英文チェックツールです。

ユーザーからは高い評価を受けており、世界的に有名な企業の社員にも利用されています。

文法をはじめ、文体の編集や、ライティングの校正を1つのツールで完了させることが可能です。

オフィスツールのWord(ワード)やOutlook(アウトルック)、Google document(グーグル・ドキュメント)など、様々なツールと連携させることができます。

無料プランでは、1回限り500文字までの校閲となりますが、アップグレードすることで、文字数制限なく利用することができます。

おすすめの校閲サービス

ここでは、おすすめの校閲サービスを紹介します。

EDANZ(エダンズ)


Edanz(エダンズ)は、幅広い英文校正に対応していますが、その中でも論文出版の評判がとても高いです。

研究分野ごとに精通したエディター300名以上在籍していますので、専門性の高い分野でも自然で、各論文に適した文章にしてくれます。

「ネイティブが校正します」と記載のある業者は多いですが、エダンズではネイティブというだけでなく、校正に必要な知識や経験がないとなれない仕組みですので、研究論文以外の英文校正も安心してお任せできます。

満足度も高く、リピーターは85%!
難しい研究分野でも丁寧に校正してくれるという口コミもみられました。

返却後60日以内であれば、校正内容に関しての質問や2回目の校正依頼も無料で受け付けしています。
質の高い英文校正をしてもらえたい人にはおすすめの会社です。

EDITAGE(エディテージ)


editage(エディテージ)はカクタス・コミュニケーションズ株式会社が提供する英文校正サービスです。これまでに127万稿の校正実績を誇り、1300分野に対応しています。

論文出版経験者や査読経験者、博士号取得者、各種資格保持者など、3,000人以上のエキスパートを有しており、アカデミックに特化した校閲を受けることも可能です。

さらに、英語品質によるリジェクトや納期厳守が徹底されなかった場合は全額返金など、サポート体制も徹底しています。また、ISOおよびISMS認証取得済でセキュリティ対策もされており、安心してサービスを利用できます。

プランによって価格が大きく異なりますので、興味のある方はホームページを確認してみてください。

ENAGO(エナゴ)


enago(エナゴ)とは、クリムゾンインタラクティブ社が展開する研究論文に特化した英語校閲サービスです。

英語論文の英文校正・英文校閲、ネイティブチェックだけでなく、投稿サポートまで一貫したサービスを提供しています。

メディカル、ライフサイエンス、工学、経済学、ビジネス、人文社会学など、専門的な知識を持った2000名以上の校閲者が在籍しています。
実際に、enagoを利用した研究者が、ジャーナルに受理されたケースも数多く紹介されています。

校正者2名によるチェックが行われますので、安心して論文を提出することができます。

学術翻訳サービスや書籍英文校正・翻訳サービスも展開していますので、興味のある方は以下のリンクをご確認ください。

FORTE(フォルテ)

株式会社フォルテが提供する英文校正・英文校閲サービスのFORTE(フォルテ)。

論文だけでなく、プレゼンテーションや推薦状、申請書、英文履歴書、査読コメントなど、数多くのフォーマットに対応した英文校閲を行っています。

FORTEは学術機関や一般企業、機器製造会社、製薬会社、政府機関、NGO団体など、幅広い団体に利用されており、高い信頼を集めているサービスです。

また、生命科学や地球科学、臨床医学、人文科学などの専門分野にも対応しています。
ノーベル賞受賞者も同サービスを利用するなど、科学分野に特化したサービスとなっています。

さらに、ユーザーの85%がリピーターとして繰り返しサービスを利用していることから、満足度の高さが伺えます。

まとめ

今回の記事では、英語論文を書いている研究者の方に向けて、おすすめしたい英文校正ツールや英文校閲サービスについて紹介しました。

英語力に自信のない方がこのようなツール・サービスを利用せずにジャーナルに投稿してしまうと、英語力が原因でリジェクトされる可能性があります。

質の良い研究内容であっても、正当な評価を受けられなくなってしまうので、しっかりとツール・サービスを探して依頼することが大切です。

英文校正ツールや英文校閲サービスを利用する際は、それぞれの特徴だけでなく、コストや専門性を確認するようにしましょう。
アカデミックではなく、ビジネス向けに開発されたツール・サービスもあるので、論文に特化したもの、自分の論文に適したサービスを利用することをおすすめします。

今回紹介した英文校正ツールや英文校閲サービスはほんの一部です。
この他にも数多くのサービスが展開されていますので、他のツールも確認したいという方は、以下のページをご確認ください。

【2021年版】30社の英文校正サイトを徹底比較~研究者のための英文校正サイト~

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